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身体のこと

呼吸が変われば姿勢が変わる?横隔膜呼吸と姿勢の関係

堀江卓嗣

2026/9/1

「呼吸が変われば姿勢が変わる、姿勢が変われば呼吸が変わる」

呼吸と姿勢は別々のものではなく、お互いに影響し合っています。

普段はほとんど意識することのない呼吸ですが、横隔膜や肋骨、背骨など、身体のさまざまな部分が関わっています。

この記事では、呼吸と姿勢の関係を見ながら、横隔膜を使った立体的な呼吸「3D呼吸」について紹介します。

呼吸って、どのくらいしてる?

私たちは一日を通して、何度も呼吸を繰り返しています。

そのほとんどは無意識です。

呼吸の大きな役割は、空気から酸素を取り込み、体内で生じた二酸化炭素を外へ排出することです。

そして呼吸は、単に空気を出し入れしているだけではありません。

息を吸ったり吐いたりするたびに、横隔膜が動き、それに伴って肋骨や胸郭、お腹などにも動きが生まれます。

だから僕は、身体を見るときにまず「どんな呼吸をしているか」を大切にしています。

呼吸と姿勢はお互いに影響している

呼吸をすると、胸郭は立体的に動きます。

息を吸うと横隔膜が下がり、肋骨は前だけでなく、横や後ろにも広がります。息を吐くと、横隔膜は元の位置へ戻り、胸郭も小さくなっていきます。

この動きには、肋骨だけでなく背骨やお腹、骨盤周辺も関係しています。

反対に、身体の位置や力の入り方によって胸郭の動きが小さくなれば、呼吸の仕方も変わります。

つまり、呼吸が姿勢に影響し、姿勢もまた呼吸に影響する。

どちらか一方だけを見るのではなく、呼吸と身体全体の関係を見ることが大切です。

腹式呼吸と胸式呼吸、どちらが正しい?

呼吸は「腹式呼吸」「胸式呼吸」と分けて説明されることがあります。

腹式呼吸ではお腹の動きを感じやすく、胸式呼吸では胸や肋骨の動きを感じやすくなります。

ただ、僕はどちらが正しい呼吸なのかを決める必要はないと考えています。

大切なのは、横隔膜が動くことによって、胸郭やお腹が自然に動けていることです。

お腹だけを大きく膨らませたり、胸だけを持ち上げたりするのではなく、身体の内側に空間が広がっていくように呼吸する。

STUDIO sumicaでは、これを「横隔膜呼吸」として伝えています。

横隔膜を使った横隔膜呼吸

横隔膜は、胸とお腹の間にあるドーム状の筋肉で、呼吸の中心的な役割を担っています。

息を吸うと横隔膜が下がり、胸郭の中に空気を取り込むための空間が広がります。

このとき、身体は前方向だけに膨らむわけではありません。

肋骨が横へ広がり、背中側にも動きが生まれます。

「大きく吸う」ことよりも、どこが動いているのかを感じてみることから始めてみてください。

3Dに広がる呼吸を感じてみる

呼吸をしながら、次の3つの場所を感じてみましょう。

  • 背中側まで呼吸が入る感覚

  • 肋骨が左右へ広がる感覚

  • 胸の上部や鎖骨周辺にも自然に動きが生まれる感覚

すべてを大きく動かそうとする必要はありません。

今、自分の呼吸がどこに入りやすく、どこが動きにくいのかを観察してみてください。

実際に呼吸してみましょう

まずは楽な姿勢をとります。

鼻からゆっくり息を吸いながら、背中や肋骨が立体的に広がっていくのを感じます。

そして口からゆっくり吐きます。

吐くときは、お腹を無理に凹ませる必要はありません。最後まで吐いていくと、お腹や肋骨は自然に小さくなっていきます。

呼吸を繰り返しながら、

  • 肩が大きく持ち上がっていないか

  • 顎が上がっていないか

  • 吐くたびに頭が下がっていないか

  • 胸を反らせて吸おうとしていないか

も観察してみてください。

これらを「直さなければいけない」と考える必要はありません。

まずは、自分が普段どのように呼吸しているのかを知ることが大切です。

呼吸から自分の身体を知る

良い姿勢をつくろうとすると、胸を張ったり、背筋を伸ばしたり、身体の形を変えようとしてしまうことがあります。

でも、その姿勢で呼吸がしにくくなっているのであれば、本当にその身体にとって楽な姿勢なのかは考える必要があります。

呼吸は、自分の身体の状態を知るための一つの手がかりになります。

まずは一度、姿勢を正そうとせずに呼吸してみてください。

どこが広がるのか。
どこが動きにくいのか。
息を吐いたとき、身体がどう変わるのか。

普段何気なく繰り返している呼吸に意識を向けるだけでも、自分の身体について気づけることがあります。