ピラティス
ピラティスを日常に活かすために|受動的な動きと能動的な動き
堀江卓嗣
同じ「動く」でも、どのように身体を感じながら動くかによって、受け取れるものは変わります。
インストラクターに言われた通りに動くことと、自分の呼吸や身体の感覚を確かめながら動くこと。
見た目には同じエクササイズをしていても、自分の中で起きていることは同じではありません。
僕は、この違いがピラティスをレッスンだけで終わらせず、日常へつなげていくために大切だと考えています。
受動的な動きとは?
受動的(パッシブ)な動きとは、自分で身体を動かすのではなく、外から加えられた力によって身体が動くことです。
例えば、誰かに腕や脚を動かしてもらうような場合です。
施術でも、身体を相手に委ねる時間があります。
受動的であることが悪いわけではありません。
自分では力を抜きにくいところを相手に委ねることで、普段とは違う身体の感覚に気づくこともあります。
大切なのは、受けるだけで終わらず、
「さっきより呼吸が入りやすい」
「立ったときの感じが違う」
「ここはこんなに力が入っていたんだ」
と、自分自身でも身体の変化を感じてみることです。
能動的に動くとは?
能動的(アクティブ)な動きでは、自分自身が身体を動かします。
ピラティスは基本的にこちらです。
ただし、自分で動いていれば、それだけで十分というわけではないと思っています。
インストラクターから、
「背中を広げてください」
「骨盤をこの位置にしてください」
と言われて、その形をつくることだけに集中していると、自分の身体で何が起きているのかが分からなくなることがあります。
インストラクターの言葉は、身体に気づくためのきっかけです。
「息を吸うと、背中にも呼吸が広がる」
「ここは思っていたより力が入っている」
「少し位置を変えると、こっちの方が楽に動ける」
そんなふうに、自分自身で感じてみる。
僕はそこを大切にしています。
大切なのは「受動か能動か」だけではない
施術では身体を委ねる。
ピラティスでは自分で身体を動かす。
STUDIO sumicaでは、その両方を行っています。
一見するとまったく違うものですが、どちらにも共通して大切にしていることがあります。
それは、自分の身体に気づくことです。
施術によって身体の変化を感じる。
その状態で今度は自分から動いてみる。
動いてみることで、さらに自分の身体について分かることがある。
そうやって施術とピラティスを行き来しながら、自分自身で身体を感じられるようになっていく。
そこに、二つを組み合わせる意味があると考えています。
スタジオの外でも、自分の身体に気づけるように
STUDIO sumicaは、ピラティスのエクササイズを上手にできるようになるためだけの場所ではありません。
スタジオを出たあとにも、
「今日は呼吸が楽だな」
「今、肩に力が入っているな」
「この立ち方の方が心地いいな」
と、自分の身体に気づくことができる。
その気づきがあれば、自分で少し姿勢を変えたり、呼吸をしてみたり、休んだりすることもできます。
ピラティスを日常に活かすというのは、家でも同じエクササイズをすることだけではありません。
ピラティスを通して知った自分の身体を、日常の中でも感じられること。
僕は、それがスタジオで過ごす時間の先につながっていってほしいと思っています。