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身体のこと

変化の主体はその人自身にある

堀江卓嗣

2026/9/17

「この痛みを取らなければ」施術をしていると、そう思うことがあります。

痛みを減らすことは、私たちの仕事の一つです。
それを求めて来てくださる方もいます。

だから、痛みを軽くしたいと思うこと自体が悪いわけではありません。

ただ、その気持ちが強くなりすぎると、少しずつ目の前の身体が見えなくなることがあります。

「ここが原因ではないか」
「この筋肉を緩めればいいのではないか」
「この動きを変えればいいのではないか」

こちらの中に答えができるほど、身体をその答えに当てはめて見てしまう。

私自身、そこは気をつけています。

身体は、こちらの予想通りに動いているとは限りません。

痛みがある場所とは別のところに強く力が入っていたり、呼吸が止まっていたり、ある場所だけが必要以上に動いていたりすることもあります。

だから私は、

「痛い場所はどこですか」
「どんなときに痛みますか」

ということはもちろん聞きます。

でも、その情報だけで身体を見ることはしません。

呼吸はどうか。
姿勢はどうか。
動いたときにどこが動いているのか。
どこに力が入りやすいのか。

身体全体を見ていきます。

そして、そのときに大切なのが、
「私が変える」と思いすぎないことだと思っています。

施術者やインストラクターができるのは、身体に働きかけたり、動くきっかけをつくったり、気づきを渡したりすることです。

でも、実際にその変化がどう起きるのかは、その人の身体の中で起こることです。

こちらが答えを決めるのではなく、
身体の反応を見ながら考えていく。

そのくらいの距離感でいる方が、身体から教えてもらえることは多い。

痛みだけを追いかけないこと。

それは、痛みを軽く見ているわけではありません。

むしろ、その人の身体を一部分だけで終わらせず、もっと広く見ていくために必要なことだと思っています。