暮らし
日常の中で達成感を感じることが良いのか
堀江卓嗣
僕は学生の頃、陸上競技に励んでいました。
その頃は目標を持ち、その達成に向けて日々努力することが当たり前でした。
例えば「スクワットで100キロを上げる」といった小さな目標でも、そこに向かって努力し、達成することに喜びを感じていました。
でも今は、「何をもって達成とするのか」がよく分からなくなっています。
決して、ネガティブな意味ではありません。
達成感とは少し違う幸せ
スタジオスミカで仕事をしていても、「いくら稼ごう」「店舗を増やそう」といったメラメラとした目標は持っていません。
もちろん、家族と楽しく暮らしていくためにお金は必要ですし、仕事として続けていくことも大切です。
お客さんが元気になっていく過程を見たり、身体が変化していく姿を見たりすることは、本当に嬉しいことです。
でも、そこに「達成感」があるかというと、少し違う気がしています。
それは「僕の身体」ではなく「お客さんの身体」だからでもあります。
僕がその人を変えるのではなく、その人が元気になっていくためのサポートをしているだけ。
でも、それは僕にとって間違いなく幸せなことです。
なぜなら、「元気な人を増やしたい」ということは、僕がこの仕事をするうえで大切にしていることだからです。
不安を感じたときに気づいたこと
実は今年に入ってから、スタジオのお客さんは減っています。
新しく来てくださる方からの予約も、以前より少ない状況が続いています。
そんなときには不安を感じたり、
「このまま続けていけるのかな」
と心が折れそうになったこともありました。
その気持ちとどう向き合えばいいのか、自分なりに考える中で気づいたことがあります。
それは、日常の中にある小さな楽しいことや、小さな幸せを感じることでした。
大きな目標を達成することでも、何かをやり切ることでもない。
僕にとっては、そうした時間が心を満たしてくれるのだと思うようになりました。
自分にとって大切なものを感じられること
もちろん、何に幸せを感じるのかは人それぞれです。
僕にとっては、家族と一緒にいられる時間。
そして、セッションやレッスンをしている中で感じる楽しさや嬉しさ。
そういうものを大切にしたいと思っています。
同じ一日でも、自分が何を大切にしたいのかを意識しているだけで、見えるものが少し変わります。
日常の風景も、家族との時間も、セッションやレッスンで目の前にいる人との時間も、感じ方が変わってくる。
学生の頃の僕は、目標を達成することで前へ進んでいました。
今は、それとは少し違います。
何か大きなものを達成することだけではなく、自分にとって大切なものを、ちゃんと感じながら過ごすこと。
今の僕は、そんな生き方を少しずつ見つけている途中なのだと思います。